年収1000万の家政婦?   

家政婦を公設秘書登録 小野国家公安委員長

 辻本氏や佐藤氏の公設秘書給与の詐欺事件が明るみにでて、世論は秘書給与制度改革を求めている。その改革は一体どうなったのだろう。ちゃんとやっているのだろうか。今回の小野清子国家公安委員長の「秘書に家政婦」事件を再度のきっかけとして、もう一度政治家自らが改革の姿勢を打ち出すように、我々市民が監視していかなくてはならない。

 小野氏の秘書官は「秘書としての勤務実態はあり、問題はない」と言っているらしいが、報道によれば、実態は「家事手伝い」と「電話の取次ぎ」だったようだ。

 公設秘書は議員一人につき3人つけることが認められている。もちろん私設秘書であれば無制限なのだが、公設秘書はその費用を国が負担しており、国家公務員の特別職という身分である。国が人件費を負担するのにはもちろん理由がある。それは、国会法で「主として議員の政策立案及び立法活動を補佐する。」(政策担当秘書)と定められているように、公設秘書が議員の政策立案のスタッフとして、議員の活動をサポートするという位置付けなのだ。行政側が圧倒的多数の政策立案スタッフを擁しているに対し、議員が丸腰では戦えないから、ということだろう。もちろん、法案を提出するには3人では少なすぎる、と考えるのが常識だろうけれども。その少なさが故に、議員立法が少ないのだろう。

 さて、3人の公設秘書には、政策担当秘書と第一、第二秘書の別がある。政策担当秘書は政策秘書試験(国家試験)に合格するか、秘書としてで10年勤務した実績があれば採用される。公設第一、第二秘書は、議員が採用し、議院の議長の承認を得る、という形で採用される。年収で言えば政策担当秘書と第一秘書が800~1150万、第二秘書は550~850万。

 小野氏の場合、800万~1150万の国費をつかって家政婦を雇っていたことになり、おそらく、家政婦から寄付という形で事務所に流用していたのだろう。流用させる意図がなければ、家事手伝いと電話番に1000万前後の給与を与えるはずが無い。

 秘書給与の支給先が秘書本人もしくは議員事務所としている点、国家公務員特別職であるにもかかわらず、国会議員の裁量で雇用される点、秘書は規定の期間を勤務すれば、年金が支給される点、等があげられるだろう。支給先が議院事務所でも可となっていることで、共産党は組織的に秘書給与を流用していたし、辻本氏や佐藤氏のケースもこれが発端である。また、議院の議長が承認といっても、議員からあがってくる雇用承認書にハンコをつくだけでは、実際に政策スタッフを務める人物かどうかなどのチェック機能が働いているはずがない。

 このようなずさんな制度では、秘書給与の流用の問題は根絶できない。

改革案として

1.議員秘書を議院が雇用する
2.近親者・血族の採用を禁止
3.秘書給与の支給は秘書本人
4.秘書から議員への政治献金・寄付行為の制限

 このあたりの4項目を柱とすることがよいと考える。

 制度上の改革ももちろんだが、政策秘書とは名ばかりで、地方事務所で票の取りまとめばかりやらされているような、本来の目的から逸脱した業務内容にも目を向けなければならないところだが、これは政党の問題とも言えるかもしれない。もう少し大きくとらえれば、行政の肥大化に伴い、議員がどれだけがんばっても一つの法案をゼロから作り上げることは大変な困難を要することなので、政治家という存在が、単に行政府に対する圧力団体に落ちてしまっていることも、あげられるだろう。

 ともかく、今回の小野氏の問題をきっかけに、世論がもう一度この崩れ去っている制度の改革に目を向ける必要があることを訴えたい。
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by cogno_eb2 | 2004-09-22 14:57 | ニュースコラム

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