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ガンと闘う(4)   

ところが、である。

あろうことか医師チームでない医師(今回は外科手術のチームで、そのほかに外来でガン治療を受けていたほうの医師)が、母にホスピスの話をしてしまった。今は終末期医療とは言わず、緩和ケア(ホスピス)というらしいが、身の回りの一切を手厚く看護してくれるところへ行ったほうがよいと勧めたらしいのだ。

父から電話があった。母がありえないくらい落ち込んでいると。母に電話した。医師に「リハビリをして動けるようになって早くガン治療を再開したい」と言ったら、驚愕の表情を浮かべ、ホスピスのことは聞いていないのかと言われたと。慌ててベテラン看護師に話をしたら、「この病院ではもう処置はできないとみんな考えている」と「言われた」と言うのだ。

家族の怒りは沸騰した。あれだけ患者の気持ちが折れるようなことのないようにと強く念を押したのに、何をやってくれているのか。

母は知り合いの婦人に「助けて」とメールをしたり、私との電話でも食事に手が着かず、このまま終わっていくのかと細い声で話す。そんなことはないと最大限激励する。

兄と弟にその旨を伝え、とにかく希望を与えるように連絡とってくれるよう頼む。本人の生きる意思が折れてしまっては何もならないのだ。

さすがの私も怒りが収まらず、そこまでして追い出しにかかっているのか、とか、もともとこのガン治療の医師は、母からみて評判の悪い医師だと聞いていたので、ろくに診察にもこず、急にこんなことを言い出すなんて、こんなヤツの言うことは信用ならん、とか、様々思いが交錯した。

患者のケアを第一に考える緩和ケアならこんなことにならなかったと、かねてから転院を視野に入れていた兄はいう。

ただ、我々は何一つ緩和ケアの情報を持っていない。HPからでは詳細は分からない。大事なのは、回復のための処置をしてくれるのかどうかだ。

これを聞いた弟が、仕事を切り上げ急遽病院に向かってくれた。母の気持ちを落ち着かせると共に、チャンスがあれば医師と話をするためだ。

by cogno_eb2 | 2011-12-05 23:01 | 雑記(日記?)

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