日本人拘束の事件 その1   

 今朝、読売新聞の号外をもらった。そこには「邦人解放」の文字がでかでかと載っていたが、記事を読んでいるうちに「???」になった。実際は解放には至っていなく、今後も慎重に対応していかなくてはならないとのことだ。

 イラクでの日本人拘束の問題では、多くの人がいろいろな考えを述べているが、少し整理して考えてみたい。

 まず第一に、事件の外形的側面から考えよう。

 拘束された3人は、フリージャーナリストで週刊朝日とも契約のあったカメラマン、高校を卒業したばかりで平和問題の活動団体をつくった男性。そして「自分に何ができるか確かめたい」とボランティア活動をしている女性だ。(詳しくはココ

 テレビでの報道によれば、この3人は異なる目的でヨルダン入りし、現地で出会ってイラク行きの行動を共にすることになったそうだ。

 ヨルダンの宿泊先でホテルの人から「状況はかなり厳しい。イラク入りはやめたほうがいい」という忠告を受けていたということだが、カメラマンは仕事という点で積極的だったといい、高卒の男性は劣化ウラン弾の調査という点で積極的だったらしい。イラクでボランティア活動をしていた女性は、メールでイラク入りに不安である心境を伝えていたという。

 この3人が現地の詳細な情報を持ち合わせていなかったことは確かなようで、外務省への報告などの処置もしていなかったということだ。

 読売新聞によれば、NGOのピースウィンズジャパンなどの団体は外務省への報告を行っているが、今回のように個人がイラクへ入国すれば、動向をつかむことは不可能で、初動も遅れるとのことだ。

事件再発防止へ、退避勧告を徹底

 彼ら3人の目的が崇高であるかとか、大事であるかという観点は置いといて、個人が勝手な行動をとれば、このようなことになる。現在、イラクは内戦状態だ。危機管理ができない3人の集団の勝手な行動という側面はぬぐえないだろう。自衛隊ですら、送り込んだ隊員の大半を警備にあてている現状だ。

 政府は、危険地域への入国を厳しく規制する、入国の際には外務省への報告を義務付ける、などの対応策をとるべきである。今回の事件が起こったことで、政府やその関係省庁が昼夜を問わず動かなくてはならなくなった。

 今回の事件による支出は本来ならばなくてよかったコストだ。3人の個人が引き起こした騒動にかかったコストを仮にほかへまわすことができたら、と考えると、彼らの行動の代償は高いか、安いか・・。

 自分の可能性を確認するためにボランティア活動をするならば、実績のある団体に登録して行動してもよかったのではないか。劣化ウラン弾の調査であれば、素人の個人がなにもこの時期にイラクへ入国しなくても、これまでに調査している海外の団体などと連携をとることができたのではないか。仕事のために入国したカメラマンについては、他の2人を巻き込むことの危険性を十二分に認識していただろうか。
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by cogno_eb2 | 2004-04-12 12:07 | ニュースコラム

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