維新八策の評価(3)   

維新八策の2「財政・行政・政治改革」の分析

維新八策が掲げる「財政・行政・政治改革」は、「小さな政府」路線を理念としている。また「簡素、効率的な国会制度、政府組織」を目指しており、スリム化を念頭においている。どうすればそうなると考えているのかは基本方針を見て評価するが、しかし、次の二つの理念はいただけない。

・役人が普通のビジネス感覚で仕事ができる環境の実現
・首相が年に100日は海外に行ける国会運営

まず、意味が分からない。何をもって「普通のビジネス感覚」なのか?

また、首相が年100日海外へ行くというのも中学生の政策論議のようであまりに稚拙だ。今の外交・外遊のどこに問題があるから、こうするためには100日くらい必要だと説得力のあるプランが出されることを求めたい。

この八策の2で、マスコミ等で論議を呼ぶのは衆議院議員の定数240人と政党交付金の3割削減いうところだけだが、それ以外が余りに情けない内容なので仕方がないところか。情けない内容だが一応言及しておく。

これでは、昭和の公約に等しい。

・外郭団体、特別会計の徹底見直し
・無駄な公共事業の復活阻止
・国会、政府組織の徹底したICT化
・議員スタッフ機能の強化
・歳費その他の経費の3割削減

それから、コレ。
・密室の談合を排した行政プロセスの可視化

面白いのが、「密室の談合を・・」というところ。八策は国及び地方のシステムに言及していることから、国に談合があると明示しなければ、自分が首長に就任した大阪府にも大阪市にも、行政プロセスに談合があると言っていることになる。故に、実はこの部分は他にはないリアルさがある。

続いて、コレ。
・企業・団体献金の禁止、政治資金規制法の抜本改革(全ての領収書を公開)

個人的な見解だが、政治資金規正法がザル法でなければ、企業・団体献金はアリでもいいと思う。そのかわり、政党助成金だか政党交付金だかを全廃して、税金による政党の資本注入をやめる。それこそ、支持者から活動資金の寄付が集まるよう「自立」し「切磋琢磨」したらどうか。政党だけが自立・競争・切磋琢磨から外れるのは解せない。

政治資金規正法の抜本改革が「全ての領収書を公開」というのはあまりにお粗末だ。ウチのブログでも何度も指摘しているように、せめて「一度報告したものの修正は認めない」「議員の連座制の罰則強化」「罰則の適用強化」とでも書いてほしいもの。

「あれは秘書がやったことで」とか「収支報告書に勘違いして記載した」という見苦しい言い訳を認めないということを「基本方針」に掲げてほしい。

続いて、コレ。
・国民総背番号制の導入

一見して合理化の手法としては理にかなうとも思えるが、実は維新八策の5[年金]の項で、国が国民の所得と資産を完全把握すると書いているから注意が必要だ。

国民総背番号制を導入すれば、自営業者以外は所得を把握することができる。しかし、資産も完全把握するということは、預貯金についても情報が国に流れるということか。一方で自由主義経済と言いながら、この部分は共産主義的で非常に危険だ。

最後はコレ。
・行政のNPO化、バウチャー化→行政サービスの主体を切磋琢磨させる

行政のNPO化というのは理解できない。行政サービスの主体をNPOに移し、サービスではない許認可・課税徴税などを行政がやり、サービスはバウチャー化するということか?

バウチャー化というのは、市民にクーポン券を発行して、配布された量の範囲内で必要なサービスを受ける、というものらしい。いわば選択的配給制ということか。

ん~、大阪で導入してみたら?
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by cogno_eb2 | 2012-09-21 04:24 | 維新の会

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