維新八策の評価(7)   

維新八策の6.経済政策・雇用政策・税制

維新八策が掲げる「経済政策・雇用政策・税制」は、とにかく競争という理念のようだ。

【理念、基本方針】には
・実経済政策・金融政策(マクロ経済政策)・社会保障改革・財政再建策のパッケージ

と唐突に書いてあるが、だから、そのパッケージを見せてくれないと判断できないじゃないか。

それから、

・産業の淘汰を真正面から受け止める産業構造の転換
・グローバル化する知識経済に適応できる産業構造への転換
・国民利益のために既得権益と戦う成長戦略(成長を阻害する要因を徹底して取り除く)
・イノベーション促進のための徹底した規制改革

などなど、ここに挙がっているのはすべて「そうなればいいよね~」っていうものばかりで具体性が全くない。ま、理念だから仕方ないのか。

雇用政策、税制の項もまったくもって議論のとっかかりすらない。このレベルで国政へというのは、あまりにも青すぎて話にならない。このまま国政へ送り出したら、経済官僚のいいなりになるだろう。官僚をリードできるとは思えない。


維新八策の7.外交・防衛

維新八策が掲げる「外交・防衛」も、見るべきものはない。

防衛は、自衛力の増強、外交は、ん~、一般的な内容過ぎて議論に値しない。「戦略的互恵関係の強化」とか、「北方領土交渉を推進」といった抽象的な言葉が並ぶ。

唯一具体的なのは「外国人への土地売却規制その他安全保障上の視点からの外国人規制」というところか。

こちらも、このまま国政へ送り出したら外交・防衛官僚を動かすことはできないだろう。

維新八策の8.憲法改正

維新の会は、憲法を改正しようとしている。そして、憲法改正のハードルを下げようとしている。

首相公選制への強い意欲は分からないでもない。現在自民党総裁選や民主党代表選が行われているが、国民不在で権力闘争ばかりしている現状を鑑みれば、首相公選制は検討に値する。

ただ、首相公選制にして参議院を廃止するのは、独裁者を生み出すようで、パワーバランスを危険な方向へ変えかねない危惧を覚える。むしろ、議院内閣制をやめて、大統領制に近い仕組みを検討すべきだろう。

日本の現状を見ると、イギリスのような二大政党制における議院内閣制は無謀だ。二大政党制に移行させるために小選挙区制を導入し、民主党の出現でその方向に流れるかと思いきや、小沢一派の離党&新党立ち上げ、維新の会の国政進出と第三極争い・・。

結局、日本社会が成熟期を迎え、課題が複雑化する今、政党を二つにまとめるという発想は誤りで、政策ごとの部分連合という現実を直視すべきだろう。

その意味では、議員を葬式と祭り巡りから解放するために小選挙区の範囲を広げる、という考え方ではなく、小選挙区の理想をあきらめ、中選挙区のもとで国民の意思を幅広く吸い上げ、政策ごとの部分連合で政策をとりまとめていく、そういうシステマティックな思考をもってほしい。

八策の2で「地域政党を認める法制度」なんてだけ書いてたら、「自分たちがやりやすくなるように変える」みたいな印象しか持てない。全体観に立ってない。

最後に、
・憲法9条を変えるか否かの国民投票

それを今やる必要性を示してほしい。非常に唐突。八策の7で防衛力の強化を謳っているだけに、いったいどこへ向かおうとしているのか危惧してしまう。
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by cogno_eb2 | 2012-09-21 12:16 | 維新の会

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