年金未納の菅氏のすり替え論に気をつけろ   

 連休中に書けなかったので、年金ネタを少々。

社説=年金改革審議 もっと成熟した論議を

 確かに。年金改革審議はちょっと拙速な印象を受ける。もっと成熟な議論をしてもらいたい。

 成熟な議論を国民にわかりやすく説明するのが政治家の役目なのに、政治家は感情的な姿をメディアにさらすだけだから困ったもの。

 委員会質疑で民主党が退席したきっかけは「閣僚の(与党議員だったかな?)年金納付状況を公開せよ」と迫ったにも関わらず、委員長が「年金法案の質疑をしてください」といい、相手にされなかったからだ。

 民主党は審議拒否をする戦術をとったのだが、審議をちゃんとすればよかったんじゃないのかなぁ。審議拒否しておいて「与党が勝手に決めた」というのはちょっと身勝手すぎる印象がある。

 だいたい、数の劣勢は審議前から明白で、審議拒否をしても与党で決められてしまうのは分かっていたはず。それでも結局審議に加わらなかった。なにを考えているのか理解できない。

 その後閣僚の未納問題が表面化し、格好の攻撃材料を得たとばかりに街頭講演で口汚くののしった菅代表だったが、自分の未納も発覚したあとの会見が見苦しかった。

 まずは菅代表の批判を確認しておこう。
  
「未納3兄弟」と菅代表が批判 3閣僚の国民年金未加入


菅氏「未納3兄弟」と攻撃 年金が波紋、経産相にヤジ

 そして未納が発覚したのだが、その記事はコチラ↓

菅氏も年金保険料未納 厚相時代の10カ月間

 菅氏は厚生大臣をやっていた。かいわれは安全だとカメラの前でほおばって見せていたが、そんなことより、今「年金の制度が崩壊している」「制度を改革しなければ」というなら、その時なぜやらなかったのか。未納してたくらいだから、関心は全く無かったのだろう。

 さて、未納が発覚した後の菅代表の会見が見苦しかった。「役人にちゃんと手続するよう指示をした。やってなかったのなら役人のせいだ」と言い、「悪意があったわけではない」と言った。閣僚はみな「私のミスだ。もうしわけない」といった発言だったことから、菅氏の往生際の悪さが際立った。

 菅氏のサイトにはこう書いてあった。

菅直人の今日の一言

 大臣になると国家公務員共済に入れられる。国家公務員共済は健康保険と年金の両方を扱っており、一般の国家公務員は共済に入れば両方が適用され、他の健保や年金には入れない。しかし大臣は共済のうち健保だけ適用され年金には適用されないという規定が特別にあるという説明。

 そこで大臣になる前から国民健保と国民年金に入っていた私の場合、本来なら健保は国民健保から共済に移るが年金は国民年金のままにしておくべきであった。しかし共済に入った時にどこかで誤りがあって国保だけでなく国民年金も脱退扱いにしたようだ。手続は厚生省の大臣官房の担当者が私のすむ武蔵野市との間でやってくれたはず。当時の関係者の問い合わせているが自治体との間でどのようなやり取りが合ったのかはよくわからないという返事。
  
 いずれにしても行政の手続き上なんらかの間違いがあった結果、共済加入により強制加入の国民年金から脱退扱いになったもの。


 とまずは仕組みの説明を一通りしてみせた。そのあと「自民党の閣僚でも同じようなケースがあるようだ。」とチクリ。攻撃を忘れない。自民だってそういうやつがいるぞ、と言っているのと同じで反省の色が見えない。

 そして「この様な間違いは年金が共済年金、厚生年金、国民年金とバラバラな制度であることが背景にある。やはり民主党が提案しているように一元化が望ましいことが改めて示されたともいえる。」とアピールすることを忘れない菅氏。

 しかし、よーく読んでみると、共済・厚生・国民と年金が別れているから起きた未納事件ではなく、大臣の場合は健康保険については共済に引き継がれるが年金は引き継がれないという規定が問題なのであり、健康保険と一緒だと考えていたことに間違いのもとがある。

 さらに、議員には国民年金とは比較にならないほど「おいしい」議員年金という制度があり、国民年金への意識がものすごく低いのが原因ではないのだろうか。

 したがって、菅氏の未納事件が「一元化することが望ましい」という民主案の引き立て役にはならず、国会議員の意識の低さを露呈しただけの事件だ。論理のすり替えは困る。

 最後に、性懲りも無く小泉総理は私の直後の厚生大臣。小泉総理の地元の横須賀市の扱いはどうなっていたのだろうか。と総理大臣を攻撃している。まったくもって見苦しい。

 年金を一元化するなら、議員年金も一元化しなさい。議員はおいしいところを死守して、「国民と議員は別だ」というなら、職業別に年金が存在していることを否定できないはずだ。サラリーマンが給与天引きでしっかり払っているのに、未納が許される国民年金と統合するとは何事か。議員が年額最低400万円を超える年金を10年加入すればもらえるのに、その他は25年も加入してわずかな年金額というのは納得できない。

 一元化するなら、この際、民主党も「おいしい」特権は放棄すると言うべきだ。
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by cogno_eb2 | 2004-05-06 12:55 | ニュースコラム

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