年金制度を考える(4) ~スウェーデン方式と民主案~   

 先進国から注目をあび、日本の厚生労働省も検討をしたといわれる「スウェーデン方式」について概略を示す。

1.保険料を固定し、財源不足の場合は「年金額を自動調整」する。
・従来の給付建てを改め 労使折半の保険料を加入者の収入の18.5%に固定 変動は給付面で調節する「拠出立て」方式に。

2.これまでの国民基礎年金と国民付加年金の2階建てから、報酬比例の国民老齢年金の1階建てとし、代わりにすべての高齢者に最低所得を保障する「保障基礎年金」の導入。

3.世代間扶養の考えによる賦課方式から自分のために保険料を積み立てていく「一部積立方式」へ移行。
・加入者が拠出する年金保険料はその時々の年金給付を賄う為に用いられ 原則として積み立てには回されない「賦課方式」ながら、一部を積み立てる方式。

4.確定給付型から積立金の運用方法を加入者自身が選ぶ「確定拠出型の年金制度」へ転換。
・保険料の拠出額は加入者の年金個人勘定に「みなし運用利回り」付で毎年記録される。そして過去の保険料拠出総額(みなし運用利回り込み)に基づき年金受給開始時点で平均余命を勘案しながら年々の年金受給額を決める。なお、年金受給開始年齢は自由選択できる。

※拠出した年金は必ず返ってくるが、給付水準は保険料拠出期間次第となる。

 さて、民主党は、自らの案を「日本型スウェーデン方式」と名づけたらしいが、民主党案と上記のスウェーデン方式を比較してみると、2の「報酬比例1階建+最低保証年金」については類似している。
また、民主党案の第9条には次のようにあり、「賦課方式」であることがわかる。「一部積立方式」は採用していない。

第九条 各年度における所得等比例年金の支給に要する費用の総額は、原則として当該年度において納付された保険料の総額をもって賄うものとする。

 また、「拠出立て」か「給付立て」かについては第7条を読んでもわからない。数字が出ていないので判断できないのだ。7条2項には制度改正前の厚生年金の保険料にできるだけ固定するとあるが、それが給付水準から計算されたものかどうかは不明で、「報酬比例1階建+最低保証年金」を「賦課方式」「制度改正前の厚生年金の保険料」で実現した場合の給付水準がいくらで、その給付水準で老後の生活をカバーできているかどうかわからない。
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by cogno_eb2 | 2004-05-18 19:15 | 年金問題考

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