郵政民営化解散と自民党愛?   

 臨時閣議で麻生太郎総務大臣が「これは内閣不信任ではなく一法案の否決だ」と首相を説得したというが、小泉首相は聞き入れなかったという。小泉首相にとっては郵政民営化は25年来の課題。なぜここまでこだわるか、というのは、田中角栄が作った郵政王国をぶっ壊すことが目的だからだそうだ(某TVの受け売り)。首相は「殺されても」なんて不穏当な表現を使ったが、この覚悟は本物だったということだ。

 それにしても、麻生大臣の発言は私もその通りだと思う。不信任があったとすれば内閣不信任というよりは政治手法の不信任であり、選挙&公認外しをちらつかせて賛成を迫った手法に対するものだろう。

 小泉首相がいう、国民の多くは郵政法案を支持してくれている、という思いが強いのなら、一法案の国民投票という形で世論を直接確かめる手段があれば、その手段をとることが本来だろうと思う。明確な数字が出て、反対派を黙らせることができるからだ。現在憲法改正の動きの中で国民投票の話が持ち上がっているようだが、今回のケースでまさに求められると考える。

 それは、「郵政民営化解散」と呼んで、郵政に賛成か反対かで候補者をたて、賛成の候補者を当選させて再度法案を提出する、と言っているからだ。ということは今回の選挙の争点は郵政民営化に賛成か反対かの二択か?靖国と外交は?拉致問題は?抜本的な構造改革をしなければ借金地獄でこの国は倒産するんじゃないの?大幅な増税の計画をこっそり立ててるんじゃなかったっけ?国民からすれば、争点はたくさんありすぎる。

 そして、それらは選挙という形で意思表示するのではなく、個別の案件について直接こうしてほしいという要望がたくさんある。どの党が何議席占めたから「信任されたと見なす」という抽象度の高い「解釈」で民意をはかってもらっては困る。言いたいことはたくさんあるのだから。

 その意味では選挙で民意を反映させるというシステムを民主主義と呼ぶのは、その昔、絶対王政や君主制であった国家システムに比して民主的であるのにすぎず、相対的な民主制でしかないように思える。現在の手続は完全に形骸化されてしまい、およそ政治に民意が反映しているなどとは思えない。

 さて、そんなことを言っていても総選挙だ。郵政民営化に反対した37人の衆院議員は公認をもらえない見通し。無所属では選挙ポスターの掲示が掲示板に限られ、政見放送はなく、かなりの不利だということで、新党の結成かと騒がれている。完全に自民分裂選挙だ。自民分裂選挙は保守票が二分されるので民主が有利になる。自民と新党は共倒れになる公算が高い。したがって造反組は公認をもらえないと落選が必至だ。

 急先鋒の亀井静香だったかドンの綿貫民輔だったかが「俺達は自民党を愛している。愛しているのに公認をもらえないのはどういうことか」みたいなことを言っているらしい。アホか。「愛」ってなんだよ。いまさら何言ってんの?亀井氏らは解散は絶対にないと読み違えていたからここまで強気でやってきたが、「想定外」の解散になってナキが入った。みっともない大人だ。人間こうはなりたくない。
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by cogno_eb2 | 2005-08-09 17:12 | ニュースコラム

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