専業主婦侮蔑発言はキャリア女性の優越感から?   

7月21日の産経新聞に、政府税調基礎問題小委員会において、ある委員が「専業主婦侮蔑発言」をしていたと書いてあった。

その発言とは議事録が公開されているので確認して欲しいが、抜粋すると次のようなものである。


今、専業主婦であれば子供を産むとは限らなくて、逆に専業主婦で何もしないのが多いんです。子供も産まないで。つまり、人生に前向きかどうかというと、働く女の人は前向きで、子供を産みたいわけ。働かないで家でごろごろしている主婦が、子供を今産まないんです。逆になっているので、先ほどの委員に時代とのずれを少しわかってもらったほうがいいので、つまり、パラサイト・シングルっているけれども、今、パラサイト・ワイフというのができてきた。つまり、変な生命力のない人たちがたくさん生じていて、お金を持ってぶらぶらしているんですよ。消費にはいいかもしれないけれども。

そういうところで、何か政策誘導的なものを作らないと、そういう人は淘汰してもらうなり何なりしてもらわないといけないような、そういう方向性を、あるいは前向きな人にはきちんとした支援をするということを考えないと、ちょっと困るのではないかなという方向に来ているんですよ。その思っている家族が。



専業主婦よりも働く女性は前向きで、子どもを産みたがっている、という全く根拠のないアホな仮説をたてているのは一体どの委員だろう。またこんなアホな議論もある。


○でも、子供に対する税の支援ということをいろいろ考えるのであれば、子供を産まないでのんべんだらりとしたところは、税の支援は受けられないわけですから。

○この議論で何かありますか。こういう時はあなたの出番だから、何かありますか。

○子供をつくる、つくらないというのは、手当とか金の多寡じゃないんですよね。昔言ったのは、男に魅力がないからだと、これ以外はないんですね。

○また、出てきた、その話が。
 
○それはいいんです。基本的に結婚しないのが多いからなんです。それはどうにもならないから諦めていますが。

先ほどの委員は意欲のある女性という言い方をしましたけど、働いている女性のほうがちゃんとご飯を作るというデータもあるんです。専業主婦で時間がいっぱいある人こそ、コンビニで買ってきた発泡スチロールで食べさせちゃうというのが多いんです。ただ、託児所をいっぱい作ったから子供を産むかというと、それもまた違うんですよ。駅に保育所があって……、子供は荷物じゃないんだから。



えーっと、この発言した人は誰なんでしょう?議事録なんだから名前を公表して欲しいですね。これでは覆面座談会じゃないですか。会議自体が傍聴可なのだとしたら、名前はオープンにすべきでしょう。まあ、もちろんのことですが、この発言をした連中をさんざん攻撃しますけどね。

「あんたの出番でしょう?」って言って発言しているところを見ると、女性委員ですかね。委員の中に女性は3人いる。

大宅 映子  ジャーナリスト
翁  百合  ㈱日本総合研究所主席研究員
竹内 佐和子 世界銀行エコノミスト

そうそうたる肩書きですな。専業主婦を見下すのはこの肩書きのせいでしょうかね。ちゃんと働いて、しかも子育てと両立させてきた理想の女性ということでしょうかね。

委員名簿があったのでリンクしておきましょう。→名簿

この中に大馬鹿野郎がいます。

役所はすぐに有識者とかいって学者やジャーナリストなんかを呼んで、報償金を払って会議をしてもらい、小冊子を作りたがる。有識者といっても、こんな発言をしている連中が出した結論じゃ、説得力はない。根本的に考え方がおかしい。

かーちゃんが働かない家庭はダメな家庭で、働かないかーちゃんはダメな人間だから、政策誘導で社会に出させなければならない、ってことを議論しているわけですよ。だから配偶者控除がなくなって家にいては損、みたいな制度を作ろうとしている。

働いている女性は上で、専業主婦は下、子どもを多く産んだ方が偉くて、産まない専業主婦は最悪で淘汰の対象だそうです。

思想上の、根本的な欠陥がありますな、この委員には。

仮に、働いている女性が意欲のある女性だとしても、意欲があるから、子供を産む意欲もあるとなぜ断定できる?働いている女性は夫の収入が少なくて、やむを得ず働いている人もいるだろうし、あるいは、仕事に充実感をもち、女性の社会進出の模範となるような、働きバチの女性もいるかもしれない。働きバチの女性は、会社の産休や育休の制度が未整備で、子どもを産むことが自らのキャリアの喪失につながりかねず、悩んでいるかもしれない。あるいは、子どもを産むことに消極的かもしれない。

この偏見に満ちた議事録を読んでいると、ほんとにこんな大馬鹿野郎たちに我々の暮らしが左右されるなんて、馬鹿馬鹿しくてやってられない。子どもを産むこと、たくさん産むことが女性の評価だ、みたいなことを言い出すと、まるで戦前の古い日本社会の概念かと思う。

頭の古い人は退場してください。どうせ年金だのなんだの優遇されている連中だ。隠居生活でも十分生きていけるだろう。

なんだか最近、憲法改正やら靖国やらの問題もそうだが、戦中の教育を受けた戦中派みたいな老人たちがこの国の中央にいて好き勝手しゃべっていて、危機感すら感じる。
[PR]

by cogno_eb2 | 2005-07-21 18:38 | ニュースコラム

<< 何故カットしなかった? 若きル... ベイダーが三船敏郎だったら >>