WBC 日本が優勝!   

 アメリカのワールドシリーズがアメリカ一国で開催しているにも関わらず“世界一決定戦”を名乗り、アメリカリーグ優勝チームが世界一を名乗れるなら、参加国が世界の国々の5%であったWBCでの優勝も世界一を名乗れるだろう。

 王監督は野球を世界スポーツにするためにはサッカーW杯のような大会が必要だと訴えていたが、今回のWBCが何年も続いて裾野が広がり、W杯と並ぶ規模の世界大会になるための第一歩であるなら、貴重な第一歩であり、そこでの優勝は、W杯優勝国としてウルグアイの名が刻まれたように、大変意義のある優勝であろうだろう。

 決勝戦は試合開始から全て見た。試合時間4時間。長すぎる。

 プレーの一つ一つは緊迫しているが、緊迫しているプレーとのつなぎの時間に間がありすぎる。投手と打者が一対一で対決していても、一球投げるごとに間ができる。でもまだ緊張感に包まれてカウントが動いていくからマシ。そして、打者が打った後の走塁と守備陣の動きなど、クロスプレーはもちろんだが、そうならなくても、もう少し緊張感は続く。しかし、だ。投手が次の打者に対戦する時に一端切れる。投手の交代があるともっと大きな間ができる。そしてチェンジになったらCMが入って大きな間が。

 野球というスポーツは、大きな間の中に緊張感を伝える時間が細切れになっているスポーツだと気づく。国内の野球人気が落ちたのは、この細切れになってちりばめられている緊張感をじっくり味わう時間が、見る側になくなっているからだと思う。TVの前にどっかと座って3時間、という時間は今の日本人にはそうそうない。そして、プロ野球のシーズンが長いから、今日のこの試合の勝った負けたというのはあまり影響がない。シーズン終盤とプレーオフ、そして日本シリーズといったぎりぎりの戦いのみ、野球というスポーツがもっている緊張感を時間をかけてでも味わおうとするのではないだろうか。

 その意味で、今回のWBCは1試合でも負けたらとたんに不利になるリーグ戦と決勝トーナメントの短期決戦だったから面白みが前面に出たのだろう。野球はリーグ戦よりもトーナメントが向いている。高校野球の人気が衰えないのは、単に地元の代表だからではなく、負けたら終わりのトーナメントだからだろう。

 メディアがこぞって野球のおもしろさが味わえたと言っているが、短期決戦だったという要素を忘れてはならない。

 WBCの次回大会は来年なのか4年後なのか知らないが、大会ルールを見直すべきだろう。予選リーグでホーム&アウェイ方式をとっていないのはファン無視に見え、世界スポーツへの裾野を広げる主旨に則っていないと感じるし、選手への力にもならないだろう。第三国の審判がつかないという国際試合は聞いたことがないし、準決勝進出チームの顔合わせが同リーグの1位2位というのは解せない。決勝で、出場していないアメリカ国歌の吹奏があるのは不自然だ。なぜキューバと日本の選手が整列してアメリカ国歌を聞くのか?

 審判の問題といい、決勝への勝ち上がり方といい、あくまでアメリカための大会として構想されたように見える。WBCを本気で世界大会にしたいのなら、大会運営はW杯に学ぶところが大きいだろう。当のアメリカが、自分たちこそナンバーワンだというおごりを捨てて、世界大会の運営に取り組むことだ。
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by cogno_eb2 | 2006-03-22 10:02 | スポーツ

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