道路特定財源の流用   

先日、道路特定財源が、その名のような、道路建設に特定した支出がされていなかった事実が明らかになった。ソフトボールの道具やマッサージチェアなどかわいいもので、次にあげる数字を見ると誰しもが驚くだろう。

職員宿舎の建設(05年~07年の三年間) 約74億8千万
国の役人の人件費(毎年) 約700億
工事車両でない乗用自動車の所有台数 922台(04年時点:仮に1台平均200万とすれば、総額18億4400万)
そのうち03年度に購入された台数144台(同2億8800万)

ちなみに、ソフトボールの道具などの支出は、06年に597万、07年に425万、職員の健康診断の費用は毎年約4300万使われている。

こうした事実をみていくと、だれもが、以前社会保険庁がゴルフ練習場やらなにやら、年金の資源を流用していたことを思い出すだろう。どうやら構造はまったく同じらしい。

なぜ流用できるのか。「ガソリン税の値下げ」VS「道路建設の続行」という単純な争点でこの問題を考えるのではなく、まずは、道路特別会計という金庫から、国の役人が勝手にカネを持ち出して流用できないようなシステムに変更することが、なによりも早く手をつけるべきではないだろうか。

この流用システムは、実は、「道路整備特別会計法(昭和三十三年法律第三十五号)」の第三条第二項第一号にあるたったの一文によって可能になっているのだ。

2 この会計においては、次に掲げる費用及び附属諸費をもつてその歳出とする。
一 道路整備事業に要する費用、附帯工事に要する費用及び受託工事に要する費用(これらの事業及び工事のうち国が北海道又は沖縄県で行うものに係る職員の給与に要する費用その他の工事事務費その他第五条第一項の規定による一般会計への繰入金に相当する費用を除く。)

おそろしいことである。この「道路整備事業に要する費用」というわずか12文字によって、1000億単位のカネが流用されているのだ(道路建設のための費用と思っていたので、職員給与や宿舎もあえて流用と呼ぶ)。

遊興費や黒塗りの乗用車、宿舎建設など、直接的に道路工事に関係ない費用に対し、扇国土交通大臣は、「道路整備事業に含まれる費用と考える」と答弁している(答弁書04.12.10)。
もはやあきれ果てる。法律の12文字の解釈を、役人が勝手に行って、大臣が法律に則った問題のない支出だと擁護しているのである。

この法律は議員立法で改正できないのか。役人に厳格な運用を期待するのはもはや無理だ。法を変え、厳格な監査体制を引けるようにしなければならない。我々の手の届かないところで湯水のようにカネが使われる状態をまずは正さなければならない。

改正に着手できる政治家はいるのか。庶民感情からすれば、まずはこの改正だ。政治家に、庶民の代表はいるのだろうか。
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by cogno_eb2 | 2008-02-26 19:58 | ニュースコラム

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