都議選が終わった。 マスメディア発民主の風   

 終わりましたねぇ。私は神奈川県民なので投票権はないのですが、どーなるのかなぁ、とやはり関心はありました。

 結果は民主の圧勝。自民惨敗。

 街頭インタビューでは、やはり国政を意識した投票行動がかなりあったのでは?と思われる回答をしている人が目立った。その意味では、国政のゴタゴタのせいで落選の憂き目にあった自民候補は犠牲者だね・・・。かわいそう。

 とはいっても、落選した自民候補が60代後半やら70歳では、いくら実績があっても「また出るの?」と思ってしまうので、世代交代に失敗している点は否めない。これは国政も同じで、自民党はどうやら人材の育成という点で、旧態を脱却できていないのではないかと思う。

 加えて、物事を短絡化して思考するタブロイド思考に人々を導いた結果のしっぺ返しであろう。それは、小泉首相の時の「郵政解散」で、人々の思考をまさにタブロイド化し、メディアジャックをし、圧倒的に党勢を拡大したが、今度はそれに自分たちがやられてしまったのだ。

 この記事のタイトルを「マスメディア発民主の風」としたのは、今回の都議選はマスメディアがもたらす情報に対し、人々がタブロイド思考に陥ってしまっている危惧を覚えたからだ。今回の選挙は政権選択の選挙ではないにも関わらず、「東京は国政と切り離せないから政権選択につながる」(by日経)として投票行動した人もいたようだ。有権者がステレオタイプ的でタブロイド思考にある時ほど、権力の側にとって都合の良い時はない。今が正念場だ。

 社会学では、有権者を高額納税者等に限定していた時代を公衆の時代と呼んだ。議会制民主主義は、この「公衆」の概念が中心であったのかもしれない。しかし時代は大衆の時代へと移行する。マスメディアが発達し、普通選挙権を得た人々がマスメディアの情報に左右される状況の到来だ。社会学的にそのように整理されたのは1950年前後の話であるが、プロパガンダによるナチスの出現を引き合いに、戦前からその萌芽を認める論調が多い。

 その後、インターネットの発達により情報化社会が到来すると、2000年前後のことであるが、情報社会学では、あふれる情報を処理する判断能力を得る「network citizen(智民)」が出現するとされた。しかし、こと日本社会を見る限りでは、「智民」どころか、「サイバー・マス(大衆)」ともいうべき状況に陥っている。

 おそらく、衆院選もマスメディアが政権選択をあおり、「サイバー・マス」が、マスメディアから愛された政党を選択するだろう。「一度やらせてみたら」という大衆の支持を得、「失敗したら頭を下げればいい」という政党が政権運営に失敗したら、メディアはまたそれを材料にたたけばよいくらいにしか考えてない。

 私は、そんなマスメディアに乗せられることを良しとしない。議会や国会と自らの投票行動を介在するものがマスメディアの情報というのはあまりに寒い。議員は、リアル、サイバーを問わず、ネットワークを着実に構築し、議会や国会の情報を、偏ったフィルターを通すことなく伝達し、任期中に有権者を賢明にする活動に邁進してもらいたいもの。我々はその活動を献身的にする者こそ評価すべきだろう。
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by cogno_eb2 | 2009-07-13 20:23 | ニュースコラム

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