民主党マニフェスト:自動車関連暫定税率の廃止にもの申す   

民主党のマニフェストの自動車関連暫定税率の廃止についてです。

 まずは、マニフェストと名乗るからには必要だとされる3つの前提について。

【前提1】現状認識とそれに基づく必要施策の明確化
ガソリン高騰の際に話題になったように、暫定税率の根拠は失われていることは間違いない。マニフェストに記載の現状認識は是とされる。

【前提2】個々の政策について、その目的と実施方法、期限、財源などの指標の明確化
実施方法は、暫定税率廃止による減税ということで明確になっているが、具体的に何税がどのくらい下がるのかの記載があるほうがよい。
問題は実施時期。22年度に改正するとは明記されていない。
また、2.5兆円規模の減税になることは分かるが、現在、その2.5兆円で事業を実施しているものはどうするのか。減税による所要額ということだから、やはり2.5兆円は必要で、無駄削減により2.5兆円を確保し、事業は継続するということなのかハッキリしない。

【前提3】数値目標
2と重なるが、調べればわかることとはいえ、税率の引き下げ幅を明示すべき。

【結論】
いつ実施するのかを明文化していない(図で示すに留まっている)こと、裏にある事業について継続なのか中止なのか記載されていないこと、を勘案すると、マニフェストとしては要件を満たしていない。

自動車関連の暫定税率の廃止は、理にかなっている。廃止すべきだと私も考える。

ただし、自動車関連税が担っていた道路整備などの予算が減額になるわけで、4年間で2.5兆円の減ということだから、その分、道路整備などの事業は縮小すると考えて良いのか、はたまた、どこかから2.5兆円もってきて、その事業は続けるつもりなのかハッキリしない。

減税するって言ってるのに所要額(つまり必要なカネ)として計上しているということは、事業は継続ということだよね?そのへんもう少しきちっと書いてくれないかなぁ。マニフェストってのは国民との約束なんだから。

この項目で気になるのが「地球温暖化対策税の創設」というもの。

報道によれば、暫定税率の廃止を政権奪取後即時実施することには、岡田幹事長が難色を示していたそうだ。それは、揮発油税を中心として、暫定税率を含めた現在の税率を維持しながら、温暖化対策に振り向けることが適当と考えていたフシがあるからだ。でも、「減税をいったんブチあげたら旗は降ろせない」といった説得にあって、「将来的に新税を創設」といった曖昧な表現でマニフェストに載ったようだ。

この「地球温暖化対策税」の税率は、現在の法定税率+暫定税率と考えて良いのか、はたまた、暫定税率を廃止したあとの税率と考えて良いのか。そして、普通税なのか目的税なのか。

私の考えでは、「廃止後の税率&目的税」だ。地球温暖化対策と銘打ちながら、使い道フリーの一般会計に入ってしまったのでは、霞ヶ関の庁舎に化けたりしかねない。目的税は当然だ。

でも、残念ながら制度設計のあたりはまったく触れられていない。

だったら書くなよ。

ということで、自動車関連2.5兆円減税というのも、どうも国民へのニンジンみたいで気に入らない。国民には考える力などないなんて思ってない?
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by cogno_eb2 | 2009-07-30 20:32 | マニフェスト

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