年金制度改革に注目せよ   

 民主党が大勝し、いよいよ年金制度改革が動き出すときがきた。

 私としては、民主の新制度案には不安を覚えるものの、賦課方式を貫こうとする現行制度には反対なので、改革の動きが始まることについては歓迎だ。

 しかしながら、現在示されている民主案については、負担の一元化については明確に反対だと言っておこう。

 社会民主主義を柱としている民主党の政策でお得意の「みんな一緒」という「友愛ポリシー」を年金制度にまで入れようとしているが、なぜ負担の一元化なのかがまったく理解できない。

 結論から言うと、「自分が払った分+運用利回り分が老後に戻ってくる」というスウェーデンのような「見なし掛金制度」を創設するのなら、自分がいくら払ったか、払った分以上にもらえる仕組みなのかという、負担と受給の関係を明確化すればそれで終わりのはず。

 それを、なぜ、負担割合を全員一緒にしなければならないのか。全員一緒にすることが平等なのか。

 実は、全員一緒にすることは平等ではない。それは現在の年金の負担割合が、それぞれ異なっているからだ。どこかに合わせるとなると、それよりも低い料率だったら即負担増につながる。制度導入の月から手取り収入は減るのだ。

 最も低い国民年金を、現在の厚生年金の負担率までUPさせるのか。厚生年金はご存じのとおり、雇い主負担と労働者負担の二重負担だが、国民年金は純粋に自分が掛け金を掛けるだけ。厚生年金の雇い主負担をやめ、労働者負担に一本化し、さらに国民年金をその負担率と同じにするのか。

 職業別に分かれていたって、見なし掛金制なのだから、保険者番号(納税者番号)の個人勘定で自分の払った分が記録されていれば、その分かれている年金を渡り歩いたって払ったんだからその運用益を個人勘定につけておけばそれでいいはず。なぜ負担の一元化なのか。

 負担の一元化は、一番最初に痛みが伴う。その説明を民主党はしていない。国民年金の大幅な負担増を圧倒的多数の数の力でやっちゃうのか。マニフェストに書いたから支持されたという論理を発動するのか。

 詳しい制度設計まで記載せずに、フタを開けたら負担増というダマシのテクなのか。

 とにかく、年金制度改革は注視しなければならない。
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by cogno_eb2 | 2009-09-01 21:53 | 年金問題考

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