神奈川県議会で議員のボーナスアップ   

神奈川県議会で予算が審議されているらしい。

 だいぶ前の話になりますが、私のHPで神奈川県議会がこれまでカットしてきた議員のボーナスを、元に戻すというニュースを取り上げました。また同時に「凍結していた海外視察を復活させる」というニュースもとりあげました。おそらく、それらが今回の議会で決まるのでしょう。

 ここで問題を振り返っておきましょう。

神奈川新聞WEB版 (04.1.3)

「03年度は、議員一人当たりの期末手当支給額約512万円(年額)のうち102万円を削減して支給。総額では約5億4500万円のうち1億900万円がカットされた。月々の報酬(97万円)は規定通り受け取っている。」


 この議会で決まれば、議員さんは晴れて満額の給料をもらえるわけです。厳しい厳しいといっている財政にあって1億900万円を増加させるとは、どういうやりくりで可能になるのだろう・・・。議員は実際にやりくりなどしないから、役人はさぞかし大変だろう。そしてなによりも、そのあおりをくった形で、これまで受けていたサービスが無くなるということになれば、結局痛むのは我々市民じゃないの?共有する痛みなら耐える。でも、一方でおいしい人がいるのなら、絶対にゴメンだ。

 各党のコメントを載せておきます。

「与党第一党・民主刷新の内田晃団長は「カット開始から五年の節目に、一度元に戻して景気の動向を見極めたい」などと説明。」


 はぁ?景気の動向を見るのになぜ元に戻して(=実質の歳出増)見極めるのか?何を見極めるのか?厳しい県財政のなかで人件費の歳出増をしなければ見極められないのか?何を言っているのかさっぱりわからない。

「公明党の金子武雄団長は「現在の支給額では厳しい。特に若手議員の中に『元通りにしてほしい』という声が強かった」と語った。」


 議員の政治活動の収支がどうなっているのか、すべてオープンにしてもらわなければ、本当に足りないのかどうか我々市民には分からない。まずは包み隠さずオープンにすることが先だ。そして理解を得るという手順が必要ではないか。

「野党第一党・自民党の松田良昭団長は「岡崎前知事からは(議会に対して)協力要請があったが、松沢知事からは何も依頼されていない」


 これも理解不能。財政難の実情を知っているのなら、議員自ら返上すべきところを、「新知事から協力要請がないからうちきる」というのは愚かすぎる言い訳だ。この発言には知事も苦言を呈しているそうだ。

 ここからは、凍結していた海外視察の話。↓

神奈川新聞(2004/1/23)によれば、

自民党県議団の松田良昭団長は「近年、BSEや新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)など、県政にも直結する国際的な問題が増えている。公務として訪問すれば要人にも会え、調査の範囲が広がる」と説明。  

 民主・刷新の内田晃団長も「いつでも派遣できる体制を整えておく必要がある。実地調査の結果が県政に反映できれば、県民の利益になる」と話している。


ということらしい。

 県政の課題として、BSE対策でアメリカ本土まで視察に行ってはじめて実行可能になる政策などあるのか。SARSにしてもしかり。県政でできることの範疇にBSEやSARSの現地調査を必要とする施策など全くないと私は考える。具体的に言えば、厚生労働省などの対応を待つことなく、県条例を可決し、神奈川県下に独自の対策を敷くという積極的な施策の可能性があるのかどうかということだ。

 しかも、神奈川県は1000億もの赤字を出している団体だ。これまでは

「一人あたり一回につき140万円が上限で、凍結前は、毎年30人程度が行けるよう、年間約4000~5000万円が予算化」

されていたらしいが、そんな余裕があるのか。
また
「原則として、4年間の任期中に各議員が一回、アメリカ、イギリス、ドイツ、中国などを訪れていた」

と記事にはあるが、要するに、議員になったら任期中に1回140万で海外旅行ができる特権ということではないか。どんな理由を並べようが、無駄以外の何ものでもない。

 また記事には
「主要会派の議員は「財政難だから議員の調査権が縛られるというのはおかしい」
「批判を恐れて議員活動を封じるのは県民にとってマイナスだ」と反論している。」


 とあるが、今度は逆ギレですか。だれが議員の調査権を縛るといっている?視察に行けなくて議員活動が封じられているというなら、過去に視察によって実現できた施策を挙げてみなさい。いくつありますか?

 記事には議員の本音も書かれている。

「今後の議会運営を考えれば、松沢知事は議会に対し強い態度を示せないはず。『既得権を主張するなら今がチャンス』という判断もある。財政再建が看板だった岡崎・前知事時代にはとても言い出せなかった」


 結局そういうことだ。このような弱腰の知事を選んだのも県民有権者。既得権益の復活をねらう強欲な議員を選んだのも県民有権者。我々の税金がこんな理不尽な形で消化されてしまうなんて・・結局我々に返ってきてしまっている。

 以上が過去にとりあげた問題です。まさに今、議会では予算審議がなされようとしています。会派の多数がこの二点を賛成しているようなので、おそらくそのまま成立するでしょう。

 議員は有権者の代表者だと言われていますが、代弁者ではありませんね。愚か者に権力を与えてはいけません。

 今度機会があったら社会学上の論点から整理してみたいと思います。
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by cogno_eb2 | 2004-03-22 20:46 | ニュースコラム

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