カテゴリ:年金問題考( 38 )   

年金問題を政争の具にしない決意が民主にあるか   

 小泉首相が「年金一元化から協議をスタートせよ」という民主の意向を受け入れた。

 民主党は政争の具にしない決意があるか。

 選挙のときに年金問題が国民的関心事になった。与党は、選挙前に成立させた年金法の改正を、選挙によって国民に問い、政権が倒れなかったから認められたといういつもの理解をしている。与党は、国民に年金法の改正が認められたと考えているのである。

 しばらく国政選挙のない無風の年が続くが、そうであっても民主党はちゃんと動けるのか。つまり、選挙向けのパフォーマンスが主眼で、たとえ与党との駆け引きに敗れても、それを政権交代のアピールにつなげよう、という、どっちにころんでもOKのそろばんをはじきにくい今の時期でも、ちゃんと年金問題を制度上から論ずることをしてくれるのかということだ。

 どのくらい詳細なデータをもちあわせ、どのくらいの切り口を民主党がもっているのか伝わってこない。政権へのドス黒い欲求ばかりが前面に出ているのは菅や小沢から容易に伺え、それがもとで、党首を引き摺り下ろしたり、内部分裂をおこしたり、与党と民主党内部との二正面作戦ばかり展開しているが、いいかげん国民の側をむいてほしい。

 HPだってブログだってツールはたくさんあるが、単に不安を煽るような手法ではなく、国民に制度上の不備がわかりやすく、制度のどの部分を改正すればよいか、あるいは代替法案が解説され、なるほど、これなら痛みも我慢するしかないと思わせる情報を発信すべきだ。小泉首相の対応がどうとか、与党はどうだとか、そんなことはいいから、民主案そのもののアピールをしてほしい。少なくとも、選挙の時に出してた法案では穴がありすぎてダメ。

 国民は、議員という特権階級が我々庶民の「ふところ」だけを勝手に決めることに憤りを感じている。一元化というなら議員年金もやめるんでしょ?与党はこの前答申が出たときにうやむやにしそうな勢いだったが、ここではっきりさせるのが民主の役目なのに、答申が出て「やめるべき」って言ってないよね。マニフェストに書いてるのに。自分たちのおいしい話はやっぱ守りたいのかな?そんなことでは国民の支持はとりつけらんないでしょ。

 小泉首相がテーブルにつくといってきた。さあて、民主はどう出るか。見ものだ。
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by cogno_eb2 | 2005-03-08 12:01 | 年金問題考

議員年金(2) 各党はやる気無し?自分には甘い。   

 昨年、国会議員の国民年金保険料未納問題が加熱したとき、与党と野党はこぞって国民の批判の的となった議員年金について廃止の方向を打ち出した。

 議員年金廃止「今国会中に」と小泉首相

 小泉首相は2004/4/7に議員年金の廃止を今国会(159回)中に廃止する法案を成立させるべきだとの認識を示している。ただ、このときは「今度の委員会で私に提案し質問してください。そうしたら私も賛成すると言うから」といい、これを受けた自民党は「自民党に指示があったわけではない。立法府の問題だから衆参両院議長の下に(議員年金のあり方を協議する)第三者機関を置いて、そこでの議論を踏まえて対処していく」とし、自民党総裁が自民党に対し廃止法案を成立させるよう指示があったわけではないと片づけた。

 この認識に対し、公明党もこの認識で一致した。

 しかし、この後国会議員の未納問題が首相経験者・現役党首などを含め、多くの議員におよぶことになり、公明党は「基本的に廃止し、抜本改革する」という考えに転換している。

 公明党、議員年金の廃止を主張 未納批判の回避狙う
 公明党は(5月)14日、国会内で衆院議員団会議を開き、議員年金(国会議員互助年金)について「基本的に廃止し、抜本改革する」という考え方をまとめた。

 この転換に基づき、公明党遠山議員は抜本改革を求める要望書と署名簿を提出している。

 議員年金 現行制度廃止し、改革急げ
 席上、遠山青年局長は、現行の議員年金制度について、「国民から『議員の特権』『お手盛り』などとの批判が強い」と強調。「公平な年金制度を確立し、国民の政治への信頼回復に全力で努めるべきだ」として、(1)現行の議員年金制度の廃止と抜本改革(2)衆参両院議長の下で議員年金に関する協議を行う第三者機関での審議の促進――を求めた。

 今回の答申に対して公明党がなんらかのコメントを出したかどうかは不明だ。調べた限りでは見当たらなかった。

 民主党はマニフェストに議員年金の廃止をうたっている。

 民主党マニフェスト

 年金制度一元化に向けて、議員年金を廃止
「特権」ではないかと国民からの批判も高まっている議員年金は廃止します。国民と同じ年金制度に一元化して、格差や不公平のないものへと切り替えます。

 しかし、今回の答申に対して1/20に出したコメントには、賛否を示していない。

●民主党幹事長 川端 達夫
 わが党は、先の参議院議員選挙マニュフェストにおいて、議員年金を廃止し他の公的年金と一元化することを提案しているが、本答申の内容を十分に吟味し、今国会中に不公平のない制度への転換をめざしていきたい。

 現行制度を堅持する前提で作られた今回の答申に対して、否定する考えを載せなかったというのが気になる。廃止をマニフェストに盛り込んだ以上、答申が「廃止」をうたっていない時点で反対を表明するのが当たり前だと思うが、これはどうしたことだろうか。腰が引けているのか?

 昨日のニュースでは、参院自民党が議員年金廃止の改革案をまとめたそうだ。

 議員年金廃止し退職金を新設・参院自民が抜本改革案
 参院自民党は現在の国会議員互助年金制度(議員年金)を廃止し、退職金制度を新設する改革案をまとめた。全額国庫負担とし、在職1年ごとに250万円を加算する。

 結局のところ、現時点で議員年金の廃止を本腰で捉えている政党は一体どこなのだろうか・・。それとも、国会議員は国民の熱が冷めるのを待っているのだろうか。一度でも「議員年金廃止」を口にした政党は、それを期待して投票した人がいることを忘れないで欲しい。

 以前書いたが、神奈川県議会では、県議員のボーナスカットをやめ、給与とボーナスともに満額受け取るよう議決し、海外視察旅行の凍結を解除してしまった。財政がかなり厳しいのに。国会議員もまた、自分たちのおいしい部分はいじりたくないのがホンネだろう。

 誠意ある議員・勢力がいるのかいないのか、よくよく注意して議員たちを監視していきたいものである。

 最後に、今回の答申を、国会議員擁護の立場で取りまとめた委員の人たちを掲示しておこう。

●国会議員の互助年金等に関する調査会委員

  座長   中 島 忠 能  前人事院総裁

  座長代理 貝 塚 啓 明  中央大学教授

  委員   中 島   勝  政治評論家

  同    渡 部 記 安  立正大学大学院教授

  同    大 石   眞  京都大学大学院教授

  同    猪 口 邦 子  上智大学法学部教授
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by cogno_eb2 | 2005-01-31 12:31 | 年金問題考

議員年金(1) 結局存続か・・・   



 国会議員の互助年金等に関する調査会答申が出ましたね。

 結論を先にいうと、現行制度の維持でおいしさの堅持ある。詳しく見ていこう。

 国会議員の年金保険料(納付金という)は、歳費月額の1/10(10万3000円)といわゆるボーナス時に29605円と決められている。国会議員が年金のために支払う年額は、129万5210円だ。

 これを年収の比で見てみよう。国会議員の年収は、一般に言われているのは2200万(※注1)ほどだ。年収を2200万とするなら、保険料は年収の5.8%である(※注2)

※注1 国会議員の年収については、はっきりしたことが分かりませんでした。一般的に2200万といわれていますが、歳費月額の1/10が10万3千なら、歳費年額は103万×12+ボーナスとなるのですが、数字が合いません。これは今後調べたいと思います。

※注2 年収に占める社会保険料の割合であれば、国民年金保険料も加える必要があります。13300×12を加えると145万4810円で、年収が2200万だとすると6.61%。


 一方、厚生年金の保険料は、年収の13.58%で、今後18.3%まで段階的に引き上げられていく。

 国会議員の年収に占める社会保険料の割合はわずか6.61%に対して、厚生年金はゆくゆくは18.3%になるのである。

 今回、国会議員の互助年金等に関する調査会答申において 、国庫負担の割合をこれまでの70%から厚生年金と同じ50%に引き下げるとしているが、「めくらまし」でしかない。現行の議員年金制度では、国庫負担が70%もあることを、昨年の年金問題に際に国民は知ったわけだが、それを50%に引き下げ、国民と同じ条件にしたぞ、とすることで、国民が納得するとでも思っているのか。

 国民と同じ条件にするというなら、支給条件はどうなるのか。議員年金は支給条件が10年。これを金額で出してみると、国会議員は10年で1236万支払って、65歳から、年412万(月額約34万3000円)もらえる。3年で元がとれ、仮に65歳から15年間年金を受け取るとすれば、6180万円もらうことになる。このケースでいうと、支払った額に対して、なんと5倍の年金を手にすることになるのだ。しかも、国庫負担が72.7%(2004年度)、実に4492万円もの大金が、国民の税金から支払われるのだ。

 また、厚生年金の場合は支給条件に満たなかった場合はもらえないのだが、国会議員の場合は10年に満たなくても退職金が支払われる。納付総額の8割だ。

 厚生年金は支払った金額の元をとるためには9年かかり、国民年金は12年かかる。65歳から受給したとして、少なくとも10年は生き延びなければ損をしたことになる。損をするくらいなら、自分で財テクをして老後の備えをしたほうがよっぽどマシだ。

 国会議員は50歳でも「若手」だ。食生活が豊かなのか、高齢の議員でも元気そのもの。75歳くらいで引退し、わずか数年で元をとり、その後は生き延びただけ得をする。もともとがなぜか元気なのだから、生き長らえることでお得なシステムをあますことなく活用できるだろう。

 国会議員の互助年金等に関する調査会がまとめた「新議員年金制度案」は、国庫負担率を50%に引き下げるとともに、月額納付を13万3900円に増額し、期末手当分は59万2100円に引き上げることを提案している。

 これによって年間納付額は74%増の219万8900円。受給資格は在職12年以上に引き上げて、年間受給額を現行より30%減らすらしい。

 しかし、これでも、年収を2200万とするなら、保険料は年収の10.72%。何度も書くが、国民は18.3%になろうとしているのだ。
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by cogno_eb2 | 2005-01-31 12:28 | 年金問題考

「社保庁の改革の結論は来夏」なんて言ってんじゃねーぞ!バカヤロウコノヤロウメェ!   

 コノヤロウメェ!「それまではいくら使ってもいいぞ」ってお墨付きになってんじゃねーか!バカヤロウコノヤロウメェ!

ということで、今日は社保庁を来年の夏まで野放しにする、というお話。

 社保庁職員の健康診断(5年で4億1千万)やら公用車の購入(同5億4千万)やら、職員宿舎(同45億4千万)やら、年金保険料として国民から預かった年金財源を好き勝手に流用している実態が報道されて久しいが、この状態は来年度以降も継続することが決まったと、12/8の新聞にあった。

年金事務費:これまで通り保険料財源継続へ
社会保険庁は8日、年金保険料の流用だと批判されていた年金事務費について、公用車買い替え費などを「内部管理事務経費」として一般財源に戻す一方、保険料徴収や年金給付など保険事業に直接かかわる部分約1200億円はこれまで通り保険料を財源とする特例措置を続けることで、財務省と最終調整に入った。決着は来週の閣僚折衝まで持ち越されそうだ。

 社保庁は、05年度概算要求では事務費計1368億円全額を一般財源に戻すよう要求していた。しかし、財務省の姿勢が厳しく、特例措置の継続は避けられないと判断した。


 この記事を読む限りでは、社保庁は一般財源から事務費を捻出するよう財務省に要求するも、当の財務省が「年金のことは年金の金でやんなさい」という姿勢を崩していないということだ。

 この社保庁と財務省の意識の違いについて、東京新聞(2004年02月18日)の記事に詳しい。

当の社保庁職員は「国民の批判があるのは、このままでは、社保庁職員の給料も保険料から、となりかねないからでしょう。本当は、事務費や宿舎建設は、国庫(税金)で負担してほしい」と本音を話す。財務省関係者は「批判のご趣旨は分かるが、一般の生命保険会社がどうしているか。預かった保険料から社宅を建てている。それと同じ発想」と強弁する。

 さらに「(預かり金から事務費をもらうことで)運用者としての、コスト意識を持ってもらうため」とも話す。年金関連の事業団が保養施設「グリーンピア」などのムダなハコものをつくり、批判を浴びているのも事実だ。コスト意識など持っているのだろうか。


 どうやら、この「お役人感覚」が元凶のようだ。理屈上では一件スジが通っているような気がするが、実態が伴っていないのにスジもなにもない。実態をみてスジを立て直すべきだろう。

 先日も年金財源から社保庁がいかにムダをしているかの報道特集をTVで見たが、何にいくら使ったという暴露特集は、数を打てば慣れてしまうもの。「怒り」を通り越して「あきれ」になり、「またか」になって、視聴者としての追求の手が緩んでいくものだ。

 結論ははっきりしている。年金財源から流用できる仕組みを廃止すること。どうすれば廃止できるか。それは、厚生保険特別会計法を改正することだ。どの部分か。それは第6条の歳出の規定の筆頭にある「これらの事業の業務取扱」の文言だ。

業務勘定においては
健康保険事業の業務取扱に関する諸費、
療養所費、
保健事業費、
福祉事業費または営繕費に充つる為の健康勘定よりの受入金、
厚生年金保険事業の福祉施設費もしくは営繕費年金資金運用基金への出資金もしくは交付金または独立行政法人福祉医療機構への交付金に充つるための年金勘定よりの受入金、
健康保険事業および厚生年金保険事業の業務取扱に関する諸費に充つるための一般会計よりの受入金、
児童手当法第20条第1項第1号の事業主よりの拠出金および当該拠出金の徴収に関する諸費に充つる為の児童手当勘定よりの受入金、
独立行政法人福祉医療機構法(平成14年法律第166号)第16条第4項の規定による納付金ならびに附属雑収入
をもってその歳入とし

これらの事業の業務取扱および当該拠出金の徴収に関する諸費、
健康保険事業の療養所費、
保健施設費、
福祉施設費および営繕費、
厚生年金保険事業の福祉施設費および営繕費、
年金資金運用基金への出資金および交付金、
独立行政法人福祉医療機構への交付金、
年金勘定への繰入金ならびに
児童手当交付金および児童育成事業費に充つる為の児童手当勘定への繰入金
をもってその歳出とす


 たったこの11文字を変えるだけで、問題は解決するのだ。

 財務省は、この11文字がなくなると、一般会計からその分のお金を確保しなくてはならないので、それを拒否しているのだ。先の新聞にあるとおり、社保庁は、05年度概算要求では事務費計1368億円全額を一般財源に戻すよう要求」しているのに、財務省がダメと言っており、結局これまでどおり年金の財源から支出されることになるらしい。

 財務省は「運用者としての、コスト意識を持ってもらうため」なんて言っているが、実際は一般会計から捻出することができない、もしくは、全体の再調整になるからとんでもない話、ということでNOを決め込んだにすぎない。NOが先にあって、それらしい説明文を編み出したのだ。役人の文章力(文章を編み出す能力)はすさまじい。形式論理性の能力は日本一だろう。

 社保庁自身は、世間にたたかれ続け、さすがに襟を正す気持ちが芽生えてきたのかもしれない。

 ところが、今日のニュースでこうあった。

 社保庁、来夏までに改革 新行革大綱案が判明

 行政手続法改正案、通常国会に提出=社保庁改革、来夏に結論-新行革大綱案

 不祥事が続出した社会保険庁の改革について来年夏に結論を出す方針を明確にした。


 社保庁改革議論、前倒しで=諮問会議

 経済財政諮問会議は14日、社会保険庁改革などについて議論した。民間議員は、来夏を予定している「社会保険庁の在り方に関する有識者会議」(官房長官主宰)の最終取りまとめの時期を今年度末に前倒しし、来年6月ごろにまとめられる「骨太の方針2005」に改革の内容と工程を明示するよう要求。これに対し、同庁の村瀬清司長官は「官房長官や座長と相談した上で、(同方針に)間に合うようにしたい」と応じた。


 前倒しして結論をだすことはもちろん歓迎だ。でも、行政手続法の関連となると、おカネの問題は財務省が首を縦に振らないから仕方なく、年金のカネを使うのなら透明性をもって使おう、という話でしかないように思う。

 透明性を確保しても使うな。保険料は保険料だ。それ以外に使うな。

 だから私は積立方式の拠出立てを提唱している。流用が一切できない仕組みだ。

 骨太の方針2005とやらがどんな方策を立ててくるか見ものだ。注目したい。
 
 それよりも何よりも、「これらの事業の業務取扱」の11文字を無くせ。
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by cogno_eb2 | 2004-12-15 15:52 | 年金問題考

国民年金保険料の未納分8476億円が時効   

国民年金保険料の未納、8476億円が時効に

 前々から時効の話は問題視されてきた。時効は2年。早すぎる気がする。5年でもいいと思うが、そもそも時効という考え方そのものがそぐわないのではないか?とも思えてくる。

 「払わない人は将来もらえないだけだから、そいつらが損をするだけ」といってこれまで真剣に未納問題に取り組んでこなかった役所の連中は、考え方を改めなさい。

 賦課方式をとっているわけだから、その年で集まった保険料の総トータルのカネでその年の年金を支払わなければならないと単純化して考えると、毎年毎年「お年より」が増える今日、支払うための資金が枯渇することは目に見えている。

 支給条件を厳しくして、長く継続的に払わなければ将来の年金は出ませんよ、とすることで、自己責任論を展開しているのだろうが、厳しいハードルで少ない支給、つまりは「おいしくない」商品であれば、売れるはずがない。

 保険料の支払能力があるにもかかわらず未納の事業主なんかはたくさんいるのだろう。「自分でやっていけるから国なんぞに頼らね~」って輩が。

 8476億円というのはゆゆしき問題だ。国はどうするのか・・・。

 発想そのものがもはや化石化している制度だ。制度を変えるしかないだろう。

 巨人・大鵬・卵焼きの時代ではないのだ。

 「公的年金モデル諮問会議」(っていうかタスクフォースのほうか?)に参加しようかなぁ。でもアレだけの面子がいるなかで自分みたいな素人じゃなぁ・・。
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by cogno_eb2 | 2004-10-19 12:33 | 年金問題考

年金保険料の使途を検証するらしい   

年金保険料の使途を検証 厚労省が有識者会議設置へ

当時は国会決議などで施設建設などの要望があった。このため、会議では、実施を決めた当時の経緯や果たした役割を整理して、妥当性を検討する方針。今後、時代の変化に対応して柔軟に事業を見直すことができるよう、政策決定過程を改めるのが狙いだ。


 果たして、ムダを垂れ流してきたこれまでの経緯を明らかにして、今後の政策決定過程を改めることに役に立つのか。

 調査をして評価をすることは重要だと思うが、それが政策決定過程を改めるため、という理由付けに違和感を感じた。

 有識者会議が過去の政策に対して厳しい回答を突きつけることができるのか、それも疑問だ。それは、仮に「当時の情勢からは、妥当だと判断される」という回答を出したと仮定しても、あそこまでのカネをつぎ込んで、豪華な施設を作る必要があったのか、という点を検証しきれるとは思えない。まして、国会決議で「作ろう」と決まったことに対して、「あの政策決定は誤りだった」という回答が果たしてでてくるのか。

 厚生労働省が自らの行いを第三者から検証させようとしている姿勢は評価できるものの、実際はシンクタンクなどの機関が独自に調査をしてデータに基づいた結論が出されるほうが、説得力があったり、客観的だったりするのではないだろうか。

 有識者会議がどこまで踏み込んで結論を出せるのか注目したい。また、この結果をもって、今後の政策決定過程がどのように改善されるに至ったかを、結果が出た後に、厚生労働省はきっちりと示してもらいたい。
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by cogno_eb2 | 2004-09-09 17:41 | 年金問題考

年金制度を考える(11)   

 ミズタマノチチさんが、公開討論会の模様を報告してくれている。↓

公開討論会行ってきました(自民の人も納得いかぬのか)

 自民にも民主にも、改正年金法による現行制度については早期に作り変えなくてはならないという認識をもっている議員がいるということが分かった。

 政争の具にする必要はなくなったので、本腰入れて検討してもらいたいものだ。

 「賦課制から積み立て制へ、財源は税金で、2階建て」という認識では、自民・民主の両議員とも同じ認識にあるようだ。

 ただ、三菱総研のレポートにもあるとおり、賦課方式と積立方式はそれほど違わない、という指摘もあるので、単なる方式論争ではなく、個人勘定を導入した拠出建てにするのかどうかも議論していただきたい。

 個人勘定を導入した確定拠出型でないと、カネの流れ自体はあまりかわらなくなってしまう。賦課方式に代表される、世代間扶養の考え方を捨てられるかどうかがポイントだ。
 
 まず、賦課方式に代表される、世代間扶養のカネの流れを見てみよう。

 

 左が現役バリバリの働き手で、右が年金受給者である。高齢化社会が進むと年金受給者を支える現役の人数がどんどん減って、2.5人で1人とか怖い数字がでているが、ここでは単純化して1:1の絵を書いた。

 年金受給者が受け取る年金額は、その受給者が現役時代に保険料を納めて資格を得た金額だ。高度成長期やバブル期などを経験してきた高齢者の中には、少ない保険料で莫大な年金の受給権を手にした人もいるだろう。彼らの受給金額は確定しているので、少子化が進む日本においては、現役が支払った保険料では高齢者の年金額を満たさない。

 よって過去に余剰が出たときに積み立てておいた基金から取り崩したカネと、国庫からあてられるカネが補填されて、ようやく年金受給者は年金を手にすることができる。
 
 このあたりの実際の数値を見ておこう。

 

 過去に年金額が確定した分で、支払いに足りない分は、実に450兆にもおよぶ。450兆円もの債務超過を起こしているのだ。

 さて、この危機的な状況を改善するために、スウェーデン方式が引き合いに出されるが、では、スウェーデン方式のカネの流れはどうなっているのか。

 

 スウェーデン方式では、保険料の支払いは賦課方式で、給付は拠出立てとなっている。つまり、現役が納めた保険料は、そのまま年金受給者の支払いに当てられるが、保険料を納付した履歴を記録し、納めた額に名目上の運用利回りを記録し、将来受給できる仕組みだ。

 保険料を納付している側は自分が納めた保険料が月々積み立てられていって、運用利回りで増えていくように見えるが、実際は帳簿上の話で、カネは受給者への支払いに使われる。ちなみに、保険料のうちわずか2.5%は、納めた個人が市場で運用するプレミアム年金という制度がある。

 自民・民主ともに賦課方式を積立方式にするという話だが、このあたりのカネの流れがいまいちはっきりしない。過去に確定した450兆円の年金支払債務をどうするか。これが残る以上は、積立方式にしたところで、積み立てて運用して増やすためのカネがどこにもないのだ。スウェーデンのように賦課方式・拠出建てに変更しようとしても、個人の保険料納付分を計算して、個人単位の帳簿をつけるところまではすぐにでもできるだろうが、名目運用利回りで増えた分は、実際には増えていないのだから、結局税金か現役世代の保険料でまかなうことになるのだ。

 450兆円の手立てはどうするのか。単に積立方式に移行しても、そのメリットを引き出すためには、過去に確定した、保険料納付に比して格段に高い受給額を調整しなくては450兆は消えない。つまり、確定した高い受給額を低く抑えること以外に無い。これでは暴動がおきそうだ・・。

 そこで私は「積立方式拠出建て」を提案するのだが、これは前にも説明したように個人勘定を導入した確定拠出型だ。これは新年金として現行制度と並行して存続させる。おそらく若い世代から45歳くらいまでの人は、こちらに移行することになるだろうが、45歳あたりから上の人に関しては、現行制度に保険料を払いつづけて権利を獲得したほうが得だろうから、それを認める。

 その場合のカネの流れはこうなる。

 

 現行制度を選択した者のカネは、今までどおり、そのまま受給者の年金支払いに当てられる。新制度に移行した者は、納付した保険料は個人勘定で管理され、自己責任で運用して将来自分に帰ってくる。

 新制度は世代間の扶養という概念にはないので、人口構成の影響を受けない。したがって、仮に少子化が見込みよりも進んだとしても、自分が納付したカネは年金支払いには使われずに現存するのだ。この新制度では、将来起こる年金給付のための赤字を出さないので、問題となるのは現行制度の赤字分のみになる。

 問題は確定した450兆円の年金債務と、現行制度を選択した世代の将来の債務であるが、これはやはり税金を投入せざるを得ないだろう。それがいくらになるのかはシミュレーションしてみないと分からない。ただ、新制度の創設により、新制度からは将来の債務は出ないので、あとは確定した債務をなんとかするだけだ。

 もし税金だけでは厳しいという場合は、新制度を選択した者の保険料を100%プールするのではなく、スウェーデンのように数%は名目とすることで、新制度の保険料を財源とすることも可能であろう。つまり、新制度の保険料を100%運用にまわすこととすれば、現行制度の負債を確定させることができるし、100%のうち10%あるいは20%を現行制度の給付に当てるとすれば、そこで引いた分を将来補填する必要があるので、債務の解消は長期化することになる。そのパーセンテージの調整で、債務を解消する期間を調節することができる。
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by cogno_eb2 | 2004-07-28 15:33 | 年金問題考

年金制度を考える(10)   

木村さんとこのタスクフォースが盛り上がってきましたね。

CD-ROMでデータとプログラムがもらえるかもしれません?

 データとプログラムももちろん大事ですが、厚生労働省で改正年金法の趣旨や概算をまとめた資料というものは請求できないのでしょうか。データに基づき、どのような判断を下して改正年金法になったかが分かるはずですが。そして、厚生労働省がなぜ「賦課方式・給付建て」に固執するのかの根拠も。

 年金制度を考える(8)これまでの改革で書いたように、国際的な論議では、「世界銀行 VS ILOおよびISSA 」という論争が存在する。厚生労働省は世界銀行の主張に対してどのような見解にあるのか、是非とも知りたいところ。

 ウチのブログでは、タスクフォースのよる数字の分析ができる一手先を見越して、木村さんが新年金案を出されているのにならって、私案をまとめていきたいと思ってます。木村さんのところに出入りしている他のbloggerから対案がでていないのが少々さびしいですが。
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 さて、私の対案について続きを述べておこう。

①改正年金法による現行制度を維持する。
②個人勘定を導入した確定拠出型の新年金を創設する。
③現行制度から新年金への移行は希望制とする。

 まず、私は「賦課方式・給付建て」に反対しているのだが、その理由は、ピラミッド型の人口構成が崩れた場合の「賦課方式・給付建て」は、若者が出し合ったカネを受給対象者が全部使い果たしてしまうことの繰返しだからだ。



 ここで注意しなくてはならないのは、国庫負担、つまりは我々の税金が、これまでは全体の1/3、改正年金法では実に1/2投入され、さらにはピラミッド型の人口構造であった、あるいは景気が良かった時代に余剰として積み立てられた遺産を切り崩していかないと、給付をまかなえない状況にあるのだ。



 イメージ的には、支払いきったところで、積立金の取り崩しの残りを残して、すっからかん、という処理の繰返し。

 このような状況にあっては、もはや、純粋に保険料にもとづく年金制度というものは破綻していると言わざるを得ない。次の2点について数字をはじき出してみればはっきりするだろう。

1.国庫負担をゼロにした場合の保険料と年金支給額のシミュレーション
2.国庫負担が1/2の現行制度の場合の、保険料+税負担分が所得に占める割合

 国庫負担をゼロにした場合、集まった保険料のみで、純粋に年金制度を賦課方式で行おうとすると、支給額がものすごく少なくなるだろう。であるにもかかわらず、給付を確定させてしまうから、そこに財源の不足が生じて、税金を投入しなくてはならなくなる。

 また、現行制度で保険料は確定させているが、たとえば厚生年金の場合は所得の18%強の負担率であるが、これに税負担が加わるので、実際の負担率はもっと大きいはずだ。実際、個人の所得の点からみて、年金のためにどれだけのカネを投入して、どれだけのリターンがあるのだろうか。これをはっきりさせるべきだ。

 保険料は確定されているが、税負担という隠れた負担があるので、木村案のように、いっそのこと税方式にしてしまえ、というのはある意味わかりやすい議論だ。税方式なら徴収の方法を整備すれば今よりも「とりっぱぐれ」がなくなるかもしれないし。

 しかしながら、木村案では15万円の給付を確定させる方式が提案されている。そして財源は一般財源となっている。一律15万円を確定給付とする場合の税財源のシミュレーションをしてみないと、この数字が実現可能かどうか判断できない。特に、税負担が所得の何%になるのかが非常に重要になってくる。現行制度の「保険料負担+税負担」が所得に占める割合との比較が必要だ。

 さて、確定給付型を維持しようとするなら、どうやら税方式に移行しなくてはならないようなニオイがしてきたが、私は給付を固定させるよりも、支払いを固定させたほうが良いと考える。確定拠出型で、運用の結果の増減はあって仕方が無いと考える。それは、自分が支払ったカネが社会保険庁のボケどもの浪費に使われたり、国の運用の失敗で大損こいたり、という、我々の手の届かないところで目減りすることよりも合理的だと考えるからだ。

 つまり、個人勘定で管理するから、いくら支払ったかは明確だし、自分の支払ったカネはきちんと管理される。まちがっても社保庁の飲み食いに使われることは無い。また、65歳の時点で総額いくら支払うのかの見通しが立つ。そして、65の時点で運用された結果を一括で支払ってもらう。「長生きしなきゃ元が取れない」という制度はおかしい。早死にしたら自分が払っていたカネが、自分のものではなくなるのはおかしい。個人勘定できっちり管理するほうが合理的だ。

 よって、個人勘定を導入した新年金を創設し、希望すればそちらへ移管することを可能とすれば、木村案のように「脱退」というセンセーショナルな言葉を使わなくてもよい。

 木村案でいう「年金脱退権」の概念は、これまで支払った保険料の権利を放棄して、今後保険料を支払わない代わりに老後の15万円の給付を得る権利をもらう、というもの。一方脱退権を行使しない人は、年金積立金を山分けにできる権利が与えられる、というもの。

 私は年金積立金は、現行制度が存在する以上、取り崩しながら保険料給付に当てられると考えているので、山分けの権利は発生しないと考えている。もし年金積立金を山分けするのなら、結局給付の際の財源が不足するので、国庫負担を1/2以上に引き上げなくてはならない。結果的に年金脱退権を行使しなかった人は、その時点での積立金の山分けの恩恵に預かり、しかも現行制度での給付を受ける(一部は税金で保障されている)わけで、二重のうまみになってしまう。一方、脱退した人は、これまでに支払った保険料は現行制度にプールされるので、脱退しなかった人の給付に当てられ、自分はというと月15万の保障を得ただけ。若い人で保険料の支払いをそれほどしていない人にとっては得な計算になるだろうが。

 私は個人勘定を導入した確定拠出型の新年金を新設し、若い人はそちらへ移管すればよいと考えている。移管といっても、イメージとしては、年金財源としてプールされている国庫に、個人の口座を作るような作業だ。個人勘定を創設して自己責任で運用するわけだから、運用期間が短い人は不利になる。したがって、移管を希望しない人も出るだろう。その場合は移管を希望しない人がいなくなるまで現行制度を維持させればよい。あと40年もたてば新年金で一本化できるだろう。

 その間は現行制度と並行するから、現行制度を選択した人がいなくなるまでは、どうしても国庫負担による制度維持が必要になるが、私の考えでは、運用に不利となると思われる50歳から上の世代と、40歳代から下の世代で、概ね現行制度と新制度の利用が分かれ、新制度を選択した世代からは、少なくとも年金制度への不安は解消されると考える。
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by cogno_eb2 | 2004-07-27 11:18 | 年金問題考

年金制度を考える(9)   

 木村剛さんはてっきり民主党の回し者かと思ってました・・。でもそうではないみたいですね(笑)

 なぜそのようなことを思ったかというと、木村さんの年金制度改革案に一元化がうたわれ、また民主党との接触が多いように見られたからです。

 まあ、どの政党を推しているかということは直接的な問題ではなく、私もbloggerの方々がどの政党を推しているかということは気にしませんが、こと年金制度の考え方については、私は民主党案に明確に反対の立場を表しているので、もし、年金の制度そのものを考えたときに、その人が民主党案を評価する、ということであれば対抗しなくてはなりません。

 木村さんが、Kento De Goo Punchさんを引用して、「白紙撤回して以前の制度に戻した上で、時間をかけて制度の改革を議論すると毎年5億円の赤字を出して瀕死の重症に陥るという疑問にどう答えるのか?」(要旨)と疑問を呈していますが、この問題はKento De Goo Punchさんの指摘を待つまでもなく、当ブログで早い段階から指摘してきたことです。

 ようやくそのあたりの問題を木村さんのところでも取り上げていただいたので、年金制度の議論の前提として、このことを認識していただきたいと、再度声を大にしておきたいと思います。

 私の理解では、与党が「抜本改革だ」という意味は、年金制度を考える(8) これまでの改革において指摘したように、これまで国民の負担増、給付の削減という痛みを求める制度改革は、国会審議の中で先送りされ続けてきた、という歴史があり、さらに向こう100年といった長期的な視野に立って制度を見直したことがなかったという点で、これまでにされなかった、あるいはできなかった年金制度の議論を、ここにきてやり遂げたという自画自賛が含まれているものだと認識しています。

 言葉の使い方としてそれが「抜本改革」にはあたらないと私は考えますが、政府もしくは政権与党として、国民の負担増、給付の削減を法律として成立させながら、政権が倒れなかったというのは、政治家としては歴史的な快挙なのかもしれません。そのあたりは一定の評価をしておきましょう。

 さて、制度が抜本改革をされたかどうか、という点では、私はそのようには捉えていません。なぜなら、当ブログで再三指摘しているように、「賦課方式・給付建て」を見直してこそ、抜本改革だと考えられるからです。今後、現役世代が減少あるいは現状から増えない見通しの中で、高度成長期・バブル期のような発想は捨てなければならないことは明白であるのです。現役世代がリタイヤ世代を支えることは、物理的に困難であることを議論の前提にしなくてはなりません。このままだと、貧困層は確実に現役世代の若い年齢層になります。決して仕事をリタイヤして第二の人生を送っている人が貧困層なのではなく、収入も少なく、子どもをもうけ、住居の手立てもしなくてはならない若い世代には、自分たちの生活を維持するのに精一杯の暮らしが法律上求められることになりかねません。

 そもそも年金は、本来なら労働の対価としてもらうことのできる賃金が、60歳の定年制のおかげで剥奪されることに対する保障という意味合いがあります。その保障をするために、現役世代には精一杯の暮らしを求められることになるのは、社会保障制度として欠陥があるといわざるを得ません。

 これは現役世代がリタイヤ世代を支えるという「賦課方式・給付建て」になっているからなんです。この制度は人口構造が完全なピラミッド型になっているときに可能な方式です。今後そのような人口構造は望めません。であるなら、現実の人口構造に基づいた方式を考えることは当然でしょう。

 木村さんの案は次の4項目です。
① 公的年金制度と生活扶助を同じ制度の中に包含し、65歳以上の国民であれば、基礎年金として例外なく夫婦で月15万円受け取れる制度とする。
② 基礎年金(月15万円)以上の部分については、各個人の私的年金に任せることとし、付加的な部分について国は一切関与しない。
③ 基礎年金の支出は一般会計から行うこととし、各種の税金および国債によってファイナンスする。ただし、基礎年金税の新設を排除しない。要するに、保険料はとらない・・・・。
④ 上記の結果、厚生年金、国民年金、共済年金、議員年金は一元化される。

 「ですから、民主党が自らの年金案を通したいのであれば、安部幹事長が公言したこの論理を逆手にとって、「年金脱退権」を唱えるべきだと指摘したのです。回り道のようにみえるかもしれませんが、そうすることによって民主党案を実現する政策環境は整えられていきます。」との記述もあり、年金の一元化を主眼に置いた案に見えたので「民主党の回し者か?」と思ってしまったワケです。

 まあ、それはおいといて、私の対案を示したいと思います。

①改正年金法による現行制度を維持する。
②個人勘定を導入した確定拠出型の新年金を創設する。
③現行制度から新年金への移行は希望制とする。

 まず、私は年金の一元化には反対です。国民年金の保険料徴収が全く低い水準であるうちは、一元化することはすなわち、「取れるところから取ったカネをまわす」ことにほかならない。一元化した場合に、現在の国民年金の対象者が劇的に納付するようになるなら話は別ですがね。

 そのあたりを木村案では、基礎年金の給付額を15万円に固定し、一方の負担額は税方式とすることでゼロ、つまり保険料というものがなくなる、としています。税方式にした場合の財源は一般会計から全額ということですが、これは試算をしてみないと実現可能性については判断できないところですね。タスクフォースで是非ともこのあたりの数字を出してもらいたいものです。

 さて、私の案は、素人丸出しでお恥ずかしいのですが、基本は個人勘定の導入により、誰がどれだけ払ったかを明確にすること、そしてこのまま払いつづければどれだけの年金がもらえる計算になるかを明らかにすることを目的としています。そして、自分が払っている保険料が、自己責任による運用に依拠し、年金受け取り額が増減する、というものです。確定拠出型の個人年金商品をイメージしています。

 ①で改正年金法による現行制度を維持、としたのは、確定拠出型の自己責任による運用の新年金に移行するには、運用期間が長ければ長いほど有利なわけで、既に40歳を超えていて、60歳を目前に控える年齢であればあるほど不利、ということになります。一気に新年金に移行することで、現行制度で保障されている年金受給額が減ってしまう、という制度では国民の納得を得られないでしょう。

 逆に若い世代に対しては、これから年金制度に加入する人は現行制度と確定拠出型の新年金とを選択してもらい、20歳以上の現役世代は、これまで支払った年金額を計算してはじき出すことは可能でしょうから、その額を新年金に移行するか(より20歳に近い人)、現行制度で得た年金受給の権利を確定させながらも、次の月からの保険料納付は新年金に納付することを可能とし、年代におけるメリットデメリットに対応させます。

 この続きはもう少し勉強してから書きます。
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by cogno_eb2 | 2004-07-23 12:54 | 年金問題考

国会が再始動。年金問題の行方に注目せよ!   

 選挙が終わってようやく政治が再始動してきた感がある。忘れちゃいけないのが年金問題だ。今回、年金問題で風が吹いて民主党に入れた人も結構いると思うが、年金をどのような制度にしていくのか、引き続き我々有権者が関心を高く保っていきたいところだ。

年金関連廃止法案 民主、秋の臨時国会に提出先送り 短期否決を回避

 民主党はひとまず次の臨時国会では年金法を廃止にする法案の提出は見送ることになった模様。理由は会期を確保できなかったということで、内容の審議をされずに廃案に持ち込まれることを避けたということだ。

 その判断は正しい。もともと数が少ないのだから、実質的な議論を経ずに葬り去られる可能性は、最初からあるのだ。これは前から言っているように、選挙が終わって議席が確定した時点から明らかなことだ。数が少ないなら、少ないだけの戦い方があるはず。選挙が近いと結局パフォーマンスの一手に逃げてきた民主党だが、今後3年は国政選挙がないとなれば、自分たちの主張を法律として実現させるには、きっちりとした審議で少ない数を補わなければならない。

 つまりは、与党側に対して非を認めさせ、民主党案に賛成させるだけの内容をそろえなくてはならないのだ。未納議員の問題で審議時間を浪費させるわけにはいかないことを、この段でようやく認識したのかな。ウチのブログでは当初からそう言っていたのにね・・。

 さて、民主党の年金法廃止法案だが、実態が見えないのでよく分からないが、どうするのだろうか。旧制度に戻すと年金財政が4兆円もの巨額の赤字を出すという試算もあるし、新しく成立した法律を廃止にして、そのあとはどうするのだろうか。早く彼らの考えの中身を知りたいところだ。

個人単位の社会保障制度を提言=男女参画会議の報告書

 この報告書自体は目を通していないが、報道によれば、個人単位の報酬比例型年金を提案しているようだ。私も総論は賛成だ。国に預けておいても1.1倍にしかならないのなら、いっそのこと年金保険料を民間の個人年金に当てたほうがよっぽどよい。ましてや、ボーナスで取られる分は保険料にカウントされないというではないか。年収の何%かを保険料として取られているのに、そのうちボーナスから引かれる分は自分が積み立てた扱いにならないなんておかしいじゃないか。

 民主党がどのような案をもってくるか興味津々で待つことにしよう。

 その間に私ももう少し勉強しよう。
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by cogno_eb2 | 2004-07-22 11:14 | 年金問題考