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民主党マニフェストの感想 その2   

第二弾ができあがりました。

その1でも書いたが、私のマニフェストの見方は次の2点。

1.いつまでに、何を、どうするか、が簡潔に書いてあること
2.有権者が進捗状況を確認できないような抽象的な表現は公約とみなさない

この視点でマニフェストを見ると、民主党の場合は「~を目指す」「~を進化させる」「~を展望する」といった、検証しようとすれば言い逃れができそうな抽象的な表現が多いので、それらを公約と見なさず、私の基準でいうとどれが私にとって公約となるのかを別ページで示した(この際、説明書きや与党批判の文章などは割愛した)。その中で次の3つに分類した。

1.実現時期を明記した公約はいくつあるか
2.法案の提出をする等、具体的に示した公約はいくつあるか
3.抽象的でスローガンみたいになっているものはないか

である。

社会保障・雇用分野 詳細の分析結果は→こちら

 この分野はだいぶ具体性が出てきたものの、実施時期、必要財源をどう捻出するかが書かれていないものがおおい。

実現時期を明記した公約 6/52
法案の提出等、具体的に示した公約 24/52
抽象的でマニフェストにふさわしくない公約 22/52

 つまり、こうします、ということはたくさんあってそれは大変結構なのだが、どうやって実現するかの方策が書いてないので、不満の残るところだ。

例えば

「民主党は、徹底して予算のムダづかいにメスを入れ、それによって生み出される財源を段階的に基礎年金に充てることで、2008年度までに国庫負担率を2分の1に引き上げます(所要額2兆7000億円)。」

と書いてあるのだが、これはすなわち、無駄遣いを改めれば2008年度までに2兆7000億円を捻出することができる、ということを表示していることになる。

これがはっきりしているのなら、どこをどう改めればよいかを示して欲しいし、また、野党の立場とはいえ、政権についたらということではなく、今すぐにでも行政改革法案を提出し、改革にのり出してほしい。

与党も無駄遣いを改めるといっているのだから、法案は可決するだろう。なぜやらないのか。政権奪取したいなら、びしっと法案を出して霞ヶ関を敵に回し、野党の立場で厳しく官の無駄を是正していけば、自ずと世論は味方になるはずだ。

どこをどのように改革すべきか明らかにできないのなら、このような抽象的なことは書かない方がいい。できないことは、書くな。

by cogno_eb2 | 2005-08-23 18:00 | ニュースコラム

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