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民主マニフェスト訂正:まじめに考えるのがバカバカしくなってきた   

 民主党は官僚政治の打破を公約とするのは、「そりゃぁ、やってくれよ」と思うが、当のご本人たちが官僚の論理で「ブレ」批判の火消しに躍起になっている姿をみて、バカバカしくなってきた。

 まず、「この前出したマニフェストは正式版ではない。マニフェストは公示後でないと配れない」(by鳩山)と苦し紛れの論理を持ち出したこと。結局、いったん約束したものを修正することを宣言したわけだ。

 修正の契機は、メディア人気の高い大阪府橋下知事が要求を突きつけた国と地方の協議機関。これを「丸のみ」することで、首長連合の評価(実質的な民主支持)を引き出した。「国と地方との協議の場の法制化」は、民主党は記載無し、公明党、自民党は明記されていたが、民主小沢氏が大阪へ出かけていって明記することを約束し、今回修正されたことをもって、首長連合としての評価を民主支持とした。

 マニフェストの公表は公・民・自の順番だったが、いったん出したグーをチョキに変えるようなもので、後出しジャンケンよりタチが悪い。それを評価している橋下もレベルが低い。

 次の修正は「FTA締結反対」の農村からの集中砲火が契機だ。FTAと農家の所得補償はセットであるにもかかわらず、FTAは外交部門、所得補償は農水部門が担当したとあって、「縦割り」による意思疎通のなさという官僚の弊害そのもの。

 反対のあったFTA締結を「促進」との表現に後退させ、それでもなお岡田は「基本的な考え方は変わっていない」「4年以内の締結を目指す」としているから、締結する意思を持ち合わせていることに変わりはない。「促進」という言葉に後退させる、という「コトバのマジック」を駆使するところも官僚の手法だ。締結する意思にブレはないのに、「促進」に表現を後退させれば票が入ると考えているのか。

 加えて、それは後退ではなく「わかりやすくしただけだ」と言ってのけるから素晴らしい。官僚からは満点もしくは花マルをもらえているのではないか。

 もはや、マニフェストそのものが揺らいでいる。なんだか一有権者として真剣に考えようとしていたのがアホらしくなってきた。民主党直嶋氏は会見で「一度出して有権者から聞いて最終版になるという国もあるようだ」などと言い出した。他の国でもこんな例がある、と言わんばかり。

 そして「有権者の意見を聞いて『進化』させるのは当初方針通り」と、最初から修正を重ねていく手法をとることにしていた、とまで言い放った。

 「ダメだこりゃ」(←チョーさん借りました)である。

 今回のマニフェストの修正項目は、全部で5つらしい。上に書いた二つ以外に、不妊治療の保険適用が、なんとマニフェストに入るらしい。子ども手当批判の中に不妊治療への補助の要望が高かったため、ということらしいが、この短期間に社会保障関係費の抑制にメドをつけたのか。もしそうだとしたらそうとう高い政策制度設計能力を持っているとお見受けする(そんなわけないが)。

 多分財源は書いてないだろう。今のマニフェストにも所要額は書いてあっても財源は「無駄の廃止」としかないからね。先日のTV討論で鳩山代表は「政府に入ってみないとのどくらいできるかわからない」と言ったらしいから、もはや、これはマニフェストではなく、従来型の公約だ。声が大きいヤツの言うことをどんどん公約し、カネの手当はなんとかする、みたいな。

 今声をあげれば民主党はなんでも約束してくれるぞ。もちろん、声が大きくないといけないけど・・・。証券税制を改革してくれないかなぁ。売却益にかかる税の税率を思い切って5%に下げてくれ~!親のありがたい申し出から税金取るな!相続税を無税にしてくれぇ!

 おっと、私としたことが、ポピュリズムに呑み込まれそうになるところだった・・・。失礼。

 利権&小泉劇場政治のうまみから脱却できない自民党も終わってるし、ポピュリズム&社会民主主義の民主党もダメ。日本の政治は危険水域にきてるなぁ。民主政権になってもどうせ短命。その後の政界再編をにらんで、公約が一番しっかりしている公明党に期待するか?

 投票日まであと少し。いろいろ考える時間はある。決して自分の名前書くような事はないようにしなきゃね(笑)


ブログ意見集 by Good↑or Bad↓ 民主党の公約修正は迎合路線?

by cogno_eb2 | 2009-08-12 21:26 | マニフェスト

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